東日本大震災から3年と5ヶ月   [東日本大震災]

震災を経て感じた飲食店の役割
 


震災から2週間足らずの2011年3月25日。原発事故対策に関わる人たちの前線基地になっていたいわき市には、緊迫した空気が流れていました。沿岸部では、津波被害者も多数でており、ほとんどの飲食店は営業を見合わせたままでした。

「やきとり大吉」のマスター正木聡さんは、家族を一時避難させましたが、いわきに戻って店の再開準備を始めました。「こんな時期に店を開けても誰も来ないだろうし、何を考えているんだ?と批判されるかもしれない」と考えましたが、店の提灯に明かりをともしてのれんを上げました。

いわきに残っていた常連客や友人が、店の明かりに吸い寄せられるように集まり、あっという間に満席となりました。店にやって来た正木さんの友人が席につくなり「家族が流されてしまった」と頭を抱え、話しながら感極まって涙を流しはじめました。

たまたま隣あわせになったお客さんが「うちも家族と会社が流されて、どうしていいのかわからない。でも自分の命はこうして残ったんだから、とにかくがんばろうやっ!」と声を掛け、背中をどんとたたきます。
  

この日ばかりは見知らぬお客同士も他人と思えぬ雰囲気で、お互いを励まし、支え合う姿が店中に広がっていました。

東北まぐ37号 (2014.8.11 配信) より

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文学賞コンテスト商法の内幕   [ブログ]

「審査員特別賞」という罠
 


   「さっき若い人が言ってたんですけど、私の作品、編集部内での評価が一番高かったそうじゃないですか」

 「そうです」

 「じゃあ、なぜ大賞にならなかったのですか」

 「選考委員による選考で、惜しくも受賞に至らなかったのです」牛河原は言いながら書類を目で追い、作品タイトルを確認した。「我々、編集部内では、板垣様の『パーフェクト・フリー』が取るだろうと思っていただけに意外な結果でした」

 「それって、何とかならないんですか」

 「難しいです。ですが、板垣さんの作品は審査員特別賞となっています」

 「大賞はどんな作品なんですか」

 「今、ここで申し上げるわけにはいきません。来月、弊社のホームページで発表されます」

 「その作品、私のよりもいい作品なんですか」

 「選考委員の先生方はそう見たようです」

 「あなたはどうなんですか」

 「ですから、先ほど申し上げたように、私どもが一番推したのは、板垣さんの『パーフェクト・フリー』です」

 「そうでしょう」と板垣は言った。「何とか大賞を受賞することはできないんですか?」

 牛河原は苦笑した。大賞に選ばれるのが当然と思っている。ごく稀にこういうのに当たるが、この手のタイプの客に金を払わせるのはなかなか大変なのだ。

  ( 中 略 )

   「板垣さん―」牛河原は低い声でゆっくりと言った。「賞に関してはすでに決定事項です」

 その強い口調は有無を言わせぬものがあった。板垣も一瞬黙った。

 「しかしながら、出版の道は残されています」

夢を売る男」 4 トラブル・バスター より (145~146ページ) 

牛河原が提案したのは、著者が出版費用の一部を負担する、いわゆる「共同出版」というものだ。本が数万部売れればその費用は楽に取り戻せると、牛河原は客を説得する。しかも、その本がきっかけとなってベストセラー作家となることも夢ではないと言う。
 

牛河原の説得は、客の自尊心をくすぐり、もしかしたらという期待を抱かせる。しかし、無名の著者の本が数万分も売れるはずがない。まさにそれは、宝くじに当たる確率よりも低い。
  
審査員特別賞は、選外となった著者に本を出版する道があるという口実のためのものだ。かつて、ある出版社は、年間30回以上も文学賞コンテストを開催していた。しかし、受賞者の大半は実在しなかった。
 
その出版社はホームページで受賞者の名前を公開していたが、それは架空のものだった。美味しい餌をちらつかせて客(著者)を捕まえるのは自費出版会社の常套手段である。迂闊にその口車に乗らないようにしたい。


私が「共同出版」を断った理由
http://www.kobeport.net/rental/nakano/1.html
    
 
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広島に続く長崎の惨劇   [ブログ]

語り継ぐべき私たちの責務 




原爆投下の日時



死亡者数



広島



昭和20年8月6日


午前 15分  



当時の広島市の人口(推定35万人)のうち9万~166千人が被爆から24カ月以内に死亡(推定)



長崎



昭和20年8月9日


午前11時 2分



当時の長崎市の人口(推定24万人)のうち約149千人が死亡


 Wikipedia より
  

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広島・長崎 平和への誓い

http://www.cosmos-parole.jp/topics/heiwa_eno_chikai.htm

 
【忘れてはならぬ、「絶対悪の核」~ヒロシマ被爆から68年。】

http://blogs.yahoo.co.jp/sasaootako/62437787.html
  

1945年 夏 89日 午前112
http://blogs.yahoo.co.jp/bhshk652/15522510.html

  

語り継ぐ責任がわたしたちにはある!~ヒロシマ・ナガサキ、大震災~http://blog.goo.ne.jp/butyoublog/e/de0250b3931acd31a5f9414802908370
   

(写真)長崎、原爆投下から69年。写真で見る投下後(画像)  より
 

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著者発掘セミナー   [ブログ]

儲かる著者になる秘密

自費出版ではなく、商業出版として本を出すためのセミナーである。ホームページによると、「あなたも本が書ける!! 出版に繋がる!! ライティングの技術も上がる」という。本を出すと出さないとに関わらず、出版について知る参考にはなる。

本を出すことの意味

自費出版と商業出版の違い
売れる本の作り方
・・・


佐藤みきひろ氏 と 太田 宏氏(フォレスト出版社長)の対談によるウェブセミナー

【期間限定】 8月15日(金曜)まで

フォレスト出版 新人発掘 特別セミナー

http://ap-pr.net/ureru/webinar/
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自費出版の怪!   [ブログ]

書評 「夢を売る男」(百田尚樹・著)


あらためて「自費出版」で検索したら100万件のヒットがあった。しかもその1ページ目にはそれなりの出版会社のお名前。

ビジネスなんですねぇ、自分史を含めた己の思いを本にすることが。人の真理をついた商売、決して詐欺とは言うつもりはありませんが。ただ、もらった方も困るとは思うんですけど

それにしても、プロの作家としてここまで書いちゃっていいんでしょうか。出版会社の経営が厳しい折、いろんな手法でビジネスを始めるのはいいとは思うのですが・・・

それとも、今の出版会社に対する戒めでしょうか。とにかく、出せば何か売れるかもしれない?という手法。当然そこには、コストを下げる工夫をするわけで、それがそのまま制作会社にしわ寄せとなってくる。

だからオレは思ったね。へんに競争主義をするなら、コスト「ゼロ」でいいから手伝う!そのかわり、売れたらオレにも歩合をよこせ、と。

まぁ、そんなことはこの本と何も関係のないことですが。自費出版の怪!

作家と思わせながら、それは客。出版したいという客をたくみに誘導しながら、出版費用を出させようとする担当営業。自分の書き物が「本」という形に残せるならと、お金を払う客。

心情はよくわかります。確かに、夢を叶えるには金がかかるな、、、の、ポチッ

最後は編集者の矜持でしょうか。なにか、ホッとさせられました。

2013.09.30 Monday

http://juzji.jugem.jp/?eid=5299 より

>それにしても、プロの作家としてここまで書いちゃっていいんでしょうか。
 

まったく同感!!  

著者にとって縁を切ることができない出版社の内部事情をあからさまに暴露しているこの本。主人公が勤務する出版社が丸栄出版。似たような出版社は少なくないのではないか。そういう出版社にとってこの本は、この上なく不愉快極まりないことだろう。
 
丸栄出版で本を出した著者のその後はこの本には書いていない。ぜひとも続編でそれを書いて貰いたい。

       
じゅずじの旦那

http://juzji.jugem.jp/
 
  
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原爆投下から69年   [ブログ]

悲劇をくりかえさないために 

   

今日、広島は69回目のその時を迎えた。一瞬にして大勢の市民が亡くなった。今なおその後遺症に苦しんでいる人も少なくない。  

        

8月は、私たちが忘れてはならない大きな出来事が数多くある。亡くなられた大勢の方の冥福を祈ると共に、同じ悲劇を繰り返さないためにどうすべきかを考え実践したい。  

  

8月6日 広島に原爆投下 1945年

8月9日 長崎に原爆投下 1945年

8月12日 日航機墜落、単独機の航空事故として世界最悪(死者数520人、生存者4人) 1985年   

8月15日 戦争終結 1945年 
   

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広島平和都市記念碑

(原爆死没者慰霊碑)

昭和27年8月6日設立

 


戦争がもたらした悲劇は繰り返されてはならない

http://www.jicl.jp/hitokoto/backnumber/20080707.html 
      

http://www.kochinews.co.jp/?nwSrl=305967&nwVt=knd  より
 

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なぜブログか 139   [ブログ]

ブログ “「余命半年」宣告されるも、今を生きる。”


自分ははっきりと十代にして死というものと向き合いました。余命半年だと宣告された三日間、確かに落ち込みもしました。けれど、自分でもびっくりするくらいにすんなりと受け入れていた自分がいます。周りがどん底の中、一人だけ「これからやりたい事リスト」を作っていました。

人生は残りわずかとなってしまいましたが、でも今すぐ終わるわけじゃありません!私はまだ半年もあります!もしかしたら奇跡がおきて半年よりももう少し長くこの世を楽しめるのかもしれません!テレビの中でも、余命宣告されてから余命よりももっと長く生きた人が何人もいるじゃないですか。

私はまだ幸運です。だって、現にこうして半年だといわれながらも自分はまだ今いきている、世界にはたくさん死を実感する前に無くなる人がいます。何がいつどういう風に起こるかは誰にもわかりません。もしかしたら、何秒後かに交通事故で即死になるかもしれませんし、何かの事故や天災に巻き込まれしぬのかもしれません。

それに比べたら、私は死というものと向き合いながら、後悔だってすることができますし、大切な人々とお別れする時間だってくれています、遣り残したことだって実行する時間が半年も残されています。さらに、死が身近にあるからこそ、今生きている事に感謝することだってできています。

2014-02-18

http://ameblo.jp/hiroko2929/entry-11775303722.html より 

先月30日、NHKの「ニュースウオッチ9」で、余命半年とがん宣告されながらも懸命に生きる山下弘子さん(21歳)を特集していた。 


限りある命を大切に生きることを自ら実践し、講演やブログで懸命に訴えています。病を押して各地で公演を続ける山下さん。自らの思いを伝えることが生きる意欲へ繋がっていると感じました」(「ニュースウオッチ9」) 


山下さんは、いつどんな時に最後になるかわかりません。皆さんは、今日の朝、家を出る時、ちゃんと親と笑顔で行って来ますって挨拶しましたかと、講演で問いかける。その通りだ。人生はいつどういう転機を迎えるかわからない。いつどんな事件や事故に巻き込まれるかわからない。


人は、生まれた時から残りの人生の時間は確実に少なくなっていく。その時その時を大切に生きたいと思う。



「余命半年」宣告されるも、今を生きる。

http://ameblo.jp/hiroko2929/entry-11775303722.html

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いい文章とは何か・・・   [ブログ]

編集者の文学談義 

 

 「ところで、部長」と荒木が言った。「前から疑問に思っていたのですが、いい文章ってなんですか?」

 「読みやすくてわかりやすい文章だ。それ以上でもそれ以下でもない」

 「でも、それっていわゆる文学的な文章というのとは少し違いますよね」

 荒木の質問に、牛河原は皮肉っぼい笑みを浮かべた。

 「書評家や文学かぶれの編集者が言う文学的な文章とは、実は比喩のことなんだ」

 「比喩―ですか」

 「たとえば単に『嫌な気分』と書くのではなく、『肛門から出てきた回虫が股ぐらを通って金玉の裏を這いまわっているような気分』などと書くのが文学的な文章というわけだ」

 荒木は笑った。

 「何となくわかるような気がします。うちの応募原稿にもたまにそんなこねくり回した文章があります」

 「日本の文学界には、主人公の心情を事物や現象や色彩に喩えて書くのが文学的と思っている先生たちが多いからな。だから比喩をほとんど使わない作家や作品は評価されない。リーダビリティが高いと逆に低級とされる」 

 「夢を売る男」 ライバル出現 より (209~210ページ) 


村上春樹氏の文章は平易で親しみやすいにもかかわらず難解だという批判もある。私もその作品には理解できないところが多い。それはまさに、その比喩表現がしっくりこないからだ。どうして、もったいぶった表現をしなければいけないのかと思わずにはおれない。
 
ちなみに、百田尚樹氏のこの「夢を売る男」には、もったいぶった文学的な表現は一切ない。主人公の牛河原が百田氏の代弁をしていると言える。

 

わかりやすい文章

http://homepage1.nifty.com/shimada_lisa/knife/4wakaru.htm



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「人生逆戻りツアー」のその後   [ブログ]

「声の小説」として再登場


この「人生逆戻りツアー」(泉ウタマロ・著)をこのブログで取り上げたのは去年の827日。その時のカスタマーレビューは32件。それから約1年後の現在、カスタマーレビューは49件。これは、「人生逆戻りツアー」がいかに人気があるかということの証に他ならない。


49件のうち45件が☆4以上の評価をしている。しかし、私の評価は、☆3つであった。ユニークな視点で描かれてはいるが、首を傾げる表現がところどころにあったことが残念でならない。
 
この「人生逆戻りツアー」が「声の小説」としてネットで公開されている(2014.5.23~)。つい最近、そのことに気付いた。


1 人生逆戻りツアー

https://www.youtube.com/watch?v=S6R_5diUsVk 

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客を納得させるための契約書店というシステム   [ブログ]

名目だけの書店配本
  


 「後藤様もお気づきかもしれませんが、名前のある作家の新刊でも、売れないとなれば、あっという間に平台から消えます。早いものですと一週間、普通で二週間。一ヵ月以上平台に置かれている本はよほどの有名作家か話題本です」

 「ああ、そう言えばそうやな」

 「しかし、後藤様の本が書店にないということはうちにとっても大問題です。よくお知らせくださいました。あの詩集は、一人でも多くの人に手に取ってもらいたいと編集部一同で願っている本です。早速、取次と書店に連絡して、きっちりと本を置かせるようにします」

 「ほうか」

 「先程も申し上げましたように、とにかく取次も書店も、出版される本が多すぎて、すべてに手が回らないのが実情です。しかしそれは言い訳になりません。どの本もすべて著者が魂を込めて書かれた本です。おろそかに扱っていいはずはございません」

 ( 中 略 )

 「いろいろと気ぃ使わせて悪いなあ」

 「とんでもないことでございます。我が社としてもあの素晴らしい詩集を一人でも多くの人に届けたいというのは同じですから」

 「えらいおおきに」

 「これに懲りずに、今後とも弊社をよろしくお願いいたします」

 牛河原は電話を切ると、宮本に「とりあえず大阪の契約書店に二冊ずつ配本しておけ」と命じた。

 「客も書店で自分の本を見たら、納得するだろう」

 「はい」

 「その分は後でうちが買い取ることになるが、それで客の気が済むなら安いもんだ」

「夢を売る男」 トラブル・バスター より (142~144ページ) 

 

書店に配本するといってもそれが陳列されるとは限らない。契約書店となれば書棚に置かれることはあろうが、出版社がその書棚を借り切っているとなれば、結局は著者がその経費を負担することになる。実に客を馬鹿にした商法である。

                

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