検証 「真夜中の看守長 ルナーミッション」 4   [ブログ]

刑務所の三大事故の一つが自殺
  
 
 「非常ベル警報! 第1棟1階115室で自殺企図。ただちに現場へ急行せよ」
 処遇本部待機中であった職員の一人が、仮眠中の夜勤者20名を叩き起こした。本部警備隊員は、ただちに就寝中の当直長(監直)及び副当直長に電話で急報。待機中の職員から連絡を受けた巡回中の原田夜勤班長や、仮眠中に起こされた夜勤者など、全職員が吉田の居室へ急行し、遅れて当直長らがを駆けつけた。
 115室内には、食器口の鉄格子にズボンを括りつけ、座るような姿勢でを縊死している吉田がいた。遺体の真下に
失禁跡を確認。
 すぐに、准看看護師による必死の救命処置が行われたが、むなしく終了した。
 「既遂か。まずいことになったな。現場保存のため、いったん房扉を閉めろ」 
「真夜中の看守長 ルナーミッション」 (河村龍一・著 204205ページ) より
 
 
刑務所の三大事故が、自殺・逃走・火災である。逃走と火災の場合は、近隣の住民に不安を与えるが、自殺の場合は、そういうことはない。凶悪な犯罪者が自らの命を絶ったのであるからむしろ安心する住民もいるかもしれない。
しかし、職員にとって担当する受刑者が自殺するということは、大きな落ち度となる。

刑務所や拘置所は、受刑者や被告人の自殺をこの上なく警戒する。それは、その身柄を確保することこそがその大きな役割であるから当然のことである。
2年間無事故という実績を作った施設には法務大臣保安表彰が贈られる。しかし、不名誉な実績を作った施設においては、関係者の責任が大きく問われる。
 
自殺は、職員の目が届きにくい夜間に多い。受刑者の就寝時間であっても職員は絶えず巡回しながらその様子を監視している。しかし、巡回の隙間を狙って自殺の多くは企図される。布団を頭からかぶって自殺しているような場合は、その発見も遅れてしまう。
   
 
夜が明けて、きつい夜勤勤務が終ろうとするときに、自殺しているケースにぶつかった夜勤職員は目も当てられない。非番となる勤務明けの一日を報告書作成に当たることにもなりかねない。それだけに、夜勤者にとって一番気を付けなければならないのが自殺である。前日の人員をそのまま当日の日勤者に引き継ぐことこそが大事となる。
「真夜中の看守長 ルナーミッション」 あらすじ 

http://mayonaka-kansyutyou.blog.so-net.ne.jp/2012-08-20


   

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