検証 「わかりやすい文章を書く技術」 47   [ブログ]

「文章を書くことは何かに反対すること」
 

著者は、「文章」について定義していない。しかし、実に多様な形容を「文章」についてしている。

  

言葉を定義せず、多種多様な表現をすることは、読者の理解を妨げる。文学作品なら言葉を定義する必要はないとしても、意見を主張する文章においては、テーマに挙げた言葉の定義は必要である。
   
定義をせずに、読み手に自由な解釈を委ねることは読み手が混乱するのは当然である。多種多様な形容も読み手の混乱を助長する。

  

著者は、推敲の大切さを訴えている。しかし、著者の言葉の表記にはバラつきがある。「・・・したほうがいい」と「・・・した方がいい」、「よい」と「良い」、「たしかに」と「確かに」、「いま」と「今」、「つくる」と「作る」など、その表記の違いに意味があるとはとても思えない。いったい、どういう推敲をしているのか。

 

   文意が伝わる文章 (4ページ) 
   わかりやすい文章 (5ページ) 
   良い文章 (18ページ) 
   有機的かつ立体的なメリハリある文章 (20ページ) 
   すんなり理解できる文章 (21ページ) 
   読者を納得させることができる文章 (22ページ) 
   読者が首をひねることなく、思わずうなずいてしまう。そんな文章 (23ページ) 
   論理がすっきりした文章 (48ページ) 
   できる文章 (49ページ) 
   散漫な文章 (61ページ) 
   まとまりのある文章 (61ページ) 
   論理的な文章 (62ページ) 
   明瞭な筋道が成立している文章 (62ページ) 
   優柔不断な文章 (66ページ) 
   「できる」と思わせる文章 (90ページ) 
   説得力のある良い文章 (94ページ) 
   首をひねってしまう文章 (105ページ) 
   面白い文章 (127ページ) 
   論理的に整理された文章 (127ページ) 
   華美な文章 (140ページ) 
   読みやすい文章 (144ページ) 
   効果的な文章 (147ページ) 
   ヘタな文章 (171ページ) 
   説得できる文章 (206ページ) 
   まずい文章 (210ページ) 
   いい文章 (210ページ) 

    
 
(以上のうち、もっともよく出て来るのが「できる文章」) 

 
読みやすくてわかりやすい文章」という表現に統一した方がいいのではないか。

意味不明
文章の思考は「切ること」が大事であり、書くということはそのまま「切る作業」であるとも言える。 (114ページ)
 
意味不明
わかりやすい文章は、必ずひとつの単元についてひとつの「イエス」になっている。もちろんそれはひとつの「ノー」ということでもある。 (154~155ページ)
 
意味不明
説得できる文章は、相手に対する敬意もなくてはならない。敬意を持たずに、その相手を説得できるわけがない。 (206ページ)
 
説得力不足
意外と気づいていない人が多いが、一つの文を長くすると、逆に説明不足になりがちだ。 先にどんどん進んでしまって、振り返ろうとしないのが原因だろう。 (115ページ)
 
説得力不足
論理らしい論理を身につけていないように見えるのに、面白く読めてしまう文章というのは、確かにある。だが、どこか底が浅い印象は否めない。 (128ページ)
理解不能
どんなものでも文章は、何かに反対して書かれている。
「文章を書くことは何かに反対すること」は、「反対することで文章が上達すること」であるとも言える。 
(186~187ページ)
 
  
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