「不幸になる生き方 」   [出版]

不幸への道を知り幸福をつかむ七つの法則

 

幸福になるための「法則」を解説した本ですが、逆説的なタイトルとなっています。タイトルの付け方としてよくあるパターンです。今日、その著書を知りました。カスタマーレビューは49件ありました。賛否両論あります(当然です)。ぜひ読んでレビューしたいと思います。

 

 

 

勝間 和代 ()

 

集英社 (2010/6/17)

 

 

 

 

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お薦めができない本をまた出版! By 雲のジュウザ "撃壁背水掌" (オゾン層)

 

 

私はこの本を薦めない。理由は次のとおり。

 

第一に、幸福についての考え方・定義が矛盾し、曖昧である。幸福の評価を、一方では自己評価に依ると言いながら、他方では、勝ち・負けという他人との比較で評価しており、矛盾している。

 

第二に、不幸を避ける7つの法則の有効性に疑問がある。「幸福な人」と「不幸な人」を対比し、幸福な人はAという習慣、不幸な人はBという習慣を持つとするこの独自の法則は、着眼点・説明に用いる用語が独特で難解であり、幸・不幸と習慣との因果関係が不明確であり、さらに、著者自らの経験と主観に基づく限られた事例をもとにしているから、説得力に乏しく、有効性にも疑問がある。

 

第三に、データの引用が強引である。(中略)

 

第四に、不幸を招く7つの法則を回避する技術を提唱し、これに役立つ書籍として、自らの著作を勧めていることである。これは、幸を回避するには、私の本を読みなさい」というに等しく、社会的に影響力を持つことを自覚する身であれば、厳に慎むべき行為である。

 

第五に、権威にうったえる誤謬が散見されることである。例えば、政治学者の丸山真男氏や姜尚中氏ら著名人の著作などを挙げて持論を補強しているが、こういう引用が頻繁に過ぎる感がある。また、著者自身が「コンサルタント」、「証券アナリスト」であったから、「幸福な人と不幸な人にはその生き方や姿勢、考え方に普遍的な違いがあること」が分かる、ゆえに、その違いを「7つの法則」にしたと主張している(pp2122)。これらは、権威にうったえて自らの主張を補強していると言われても仕方がない。

 

総じて言えば、本書は、読む人によっては、必要以上に自分の不安感や不幸感を増幅させる可能性がある。したがって、私はこの本をお薦めしない。

  2010/6/19

amazon.co.jp より


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