夢を売る商売としての自費出版 [ブログ]
無名の著者の本が売れないのは当然
自費出版の大手の新風舎が倒産して6年。一時は、どの出版社よりも高い発行書籍数を誇っていたという。担当者の口車(営業トーク)に乗せられて本を出してはみたものの、話が食い違うということで多くのトラブルを抱えてしまったことが倒産する一因となった。
本を出すことができた著者はまだいいとしても、金だけとられて本を出すという夢を奪われた著者にとっては、まさに詐欺に遭ったことになる。その怒りと失望は大きかったはずだ。
新風舎で本を出すことができなかった著者の夢を文芸社が引き継いだ。しかし、その文芸社もかなり良くない評判を抱えており、ネットには数多い悪評が公開されている。
なぜ、それほどまでに評判がよくないのか。それは、自分の本を出したいという著者の思いに対して、自費出版のいいところだけをアピールし、悪いところを覆い隠していることに大きな原因がある。
自費出版は、あくまでも著者がその費用を負担して本を制作するものであって、出版社はそれを手伝うにすぎない。出来上がった本が売れようが売れまいが、出版社にとってはどうでもいいのである。むしろ、僅かな発行部数の本が売れたとして、その売れ上げによる出版社の利益は、売れたことによる手間代を考えると売れないほうが出版社にとってはメリットとなる。
自費出版で本を出して、それがベストセラーになった例がない訳ではないが、それはまさしく宝くじの一等賞金を獲得するのと変わらないほどに極めて確率は低い。有名な著者の本でも売れない状況にあって、無名の著者の本が売れる道理はどこにもない。
「自費出版を売れると思って出版してはいけません!」⇒プロの書いた本でも売れていないのです
「村上春樹さんではないのですから5万冊も初版ですることはありません!」⇒プロでも初版5千冊程度です
http://www.raitonoveru.jp/howto/h/k.html
http://www.honyaku-tsushin.net/pub/bn/panic.html
90年代後半から自費出版の刊行点数が急増しました。特に当時は大手といわれていた3社だけで刊行点数は2001年には年間2千点を超え、ピーク時の03年から05年には5千点に達しました。4千社あった出版社の全刊行点数が8万点ですから、いかに一部の自費出版社に集中していたかが分かります。このような状況では、良質な本を作り、流通させることは不可能だったでしょう。一冊一冊それぞれに著者の人生が集約されています。私にはそれを蔑んでいる行為としか思えませんでした。こんな無理が続くはずはありません。事実、この3社のうち2社はもう存在しません。自費出版のブームは終わりました。
by 本を作る体験が人生を鍛える (2014-07-02 22:22)
有料で本にしてしまえばその内容は実際に本を手にとった人にしか読んでもらえない
それはほんとに作品にとって幸せなことなのか?を強く思った
試しに書籍化しなかったほかの作品を思いきってネット上に発表したら20000を超えるアクセスがあった
同一人物のアクセスをひとつと数えるカウントでも50000を超えてる
有料で出した作品よりはるかに多くの人に読んでもらえているこの事実
作品を多くの人に読んでもらいたいならネットでので発表をおすすめする
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/bun/1317399097/
by NO NAME (2014-07-03 12:07)
大手の商業出版社が書き手を発掘するために賞などを設けて作品募集することがありますが、作家を志すのであればメジャーな出版賞に挑戦したり、純粋な商業出版を目指すことをお勧めします。
by 出版賞・コンテスト商法にご用心 (2014-07-07 21:58)
「はじめまして。丸栄出版の牛河原と申します。
実はこの度「AmazonのTOPレビュアー」の中で、
作家の才能を持つ人間を秘密裏に探しておりまして、
あなた様の実に的確で著者の欠点を鋭くえぐるような
素晴しいレビュー…いや、書評に辿り着きました。
無料であのような場に書かせておくには実に惜しい人材だ!!と私、
数十年の編集人生の直感が働いた次第です。つきましては…」
…な~んてメールが来たら、皆さん注意しましょうネ~!!!( *'艸`)=3
by カスタマーレビュー ★5つ (2014-07-16 14:25)
あらためて「自費出版」で検索したら100万件のヒットがあった。
しかもその1ページ目にはそれなりの出版会社のお名前。
ビジネスなんですねぇ、自分史を含めた己の思いを本にすることが。
人の真理をついた商売、決して詐欺とは言うつもりはありませんが。
by じゅずじの旦那 (2014-07-20 10:14)