重症受刑者への緩和ケア   [情報]

被害者よりも手厚い加害者の保護に問題はないか

 

八王子医療刑務所における緩和ケアの取組について

 

全国の刑事施設における年間死亡者数は約300名ですが、八王子医療刑務所のそれは約50名です。当所で死亡者数が多いのは、重症患者を多く受け入れているためですが、中には入所当時から治療の見込みのない患者もいて、その割合は増加している傾向にあります。

 

一般社会の病院では、こうした治療の見込みの患者に対して、患者や家族の同意の上で、結果的には効果のない積極的な治療よりも、残された人生をより良く生きられるように患者を援助し、身体の痛み等の不快な症状の緩和とともに心の痛みにも目を留めて、全人的ケアに広がりつつあります。

 

一方、矯正施設においては、この考えはいまだなじみが薄いように思われますし、終末期にある患者受刑者に「人間として最後までより良く生きる」ための援助、「緩和ケア」を導入するのは、制約の多い刑務所においては決して容易とはいえません。

 

当所では、平成22年4月、「緩和ケア委員会」を立ち上げ、平成24年7月にはそれを拡大した「緩和ケア処遇検討委員会」を設置しました。立ち上げ当時は、当初職員から刑務所に緩和ケアなんて、必要ないのではないか等の意見がありましたが、約4年を掛けて少しずつ緩和ケアの考えが浸透してきたところです。

 

現在まで、当所では緩和ケア病棟がないため、一般病棟で看護していますが、移転後に計画されている緩和ケア病棟設置を見据え、現時点で導入できる事項の検討を行っており、可能なものから実施しています。

 

「刑政」 (2013年7月号) より(抜粋、一部改行・ハイライト表示)

 

重症受刑者への緩和ケア、どうすべき?

http://polls.dailynews.yahoo.co.jp/domestic/9441/result 

塀の中の医療問題

http://mondai-kaimei2011.blog.so-net.ne.jp/2013-07-21-2

       CCF20130727_00000 (2).jpg         にほんブログ村 経営ブログ マネジメントへにほんブログ村


nice!(0)  コメント(1)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 1

理不尽な現実

無残に殺害された被害者の遺族にとって加害者が手厚い医療を受けることはとても我慢できないことです。それは無理もありません。

しかし、刑の執行とどういう医療を行うかという事は同列に論じることはできません。

死刑が確定した者であっても病気であればそれを治療せずして刑を執行することはできません。これが現実です。

by 理不尽な現実 (2013-08-04 18:15) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。