「私たちの幸せな時間」   [出版]

死刑制度について考えるひとつのきっかけになる作品

  

死刑制度について考えるきっかけになれば…。

2009/7/23  By はじめけい (群馬県)

事前情報なく手に取ったので、てっきりほのぼのか切ないLOVEストーリーかな?…と思って読み始めたのですが…。

まさかトラウマ持ちの自殺願望のある元ピアニストと、死刑囚のお話だったとは!こういうのも描かれるのね…というのが最初の感想でした。

死刑制度については、ボンヤリと、でもずーっと考え続けているのですが、この作品を読んだ直後は「死刑制度は廃止した方がいいのでは」という気持ちにちょっと傾きます。…そう、安易に傾いてしまうくらい、自分の中で答えが出ない問題なんです…。

ただ、この死刑囚の男性は、自らの死を受け容れている…。どんな理由があったにせよ、他者の命を奪ったことで裁かれることを受け容れています。

彼が人生に絶望していなければ、その「理由」を訴えて、有能な弁護士がつけば、情状酌量で「死刑」という判決にはならなかったかもしれません。

けれど、死刑囚になったからこそ、彼女と出会い、初めて「生きていたい」と思うのですね…。殺人犯を美化している…と取る向きも

あるでしょうけれど、これはこれで、死刑制度について考えるひとつのきっかけになる作品だと思います。

    

  

孔 枝泳 (),

蓮池 薫 (翻訳)

新潮社(2007/05)

  
  
  
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