「そばの会」の主張 9   [死刑廃止論]

死刑制度があっても執行を止める理由
 

昨年末、様々なマスコミで、2012年の死刑執行は、年末の死刑確定囚は戦後最多の133人になっていると報道されました。そのうちのほぼ半数の人が東京拘置所に収容されています。

「戦後最多」というキャンペーンが、死刑の執行を促すことにつながってしまわないか心配です。前の自民党政権末期、「ベルトコンベア式」に執行すればいいんだという風潮の中で、今、冤罪ではなかったかと疑問の声が高まっている飯塚事件の久間三千年さんは執行されたのでした。

1220日、国連総会は、死刑存置国に対して、執行を停止するよう求める決議(4度目です)を過去最多の111カ国の賛成で採択しました。(反対〔米国、中国、北朝鮮など〕41カ国、棄権34カ国)

これは、現に死刑制度があり、ただちに制度自体を廃止できない国について、せめて執行を控えようという、すでに死刑制度自体が廃止されている諸国からみれば極めて穏健な……まるで、日本のために用意してくれたかのような提案なのですが、日本政府は一貫して反対票を投じてきました。

死刑制度があり、死刑判決も出されつづけながら、執行を控えている見本として、隣国、韓国があります。韓国では、自らも死刑判決を受けた体験を持つ金大中氏が大統領就任以降、大統領が替わっても、死刑執行は停止されており、もはや「事実上の死刑廃止国」と認められています。それでも死刑制度が廃止されているわけではないので、死刑判決は出され続けています。そのため増大していく死刑確定囚は、ただ拘置所で処刑を待つのではなく、刑務所に移り、懲役労働(韓国では「矯正作業」というそうです)につけるようになっています。

また、2011年から「犯罪被害者保護基金法」が施行され、国民から徴収した罰金の4%がその基金にあてられるそうです。

やみくもに極刑を望むより、ずっと建設的な取り組みが開始されているように思うのですが、いかがでしょうか。

ちなみに韓国は上記の国連決議には「棄権」しています。日本政府には「反対」しなければならない、どんな理由があるのでしょうか。そもそも国内のどんな手続きを経てその選択はなされたのでしょうか。政治家でも答えられる人は少ないことでしょう。

死刑について考えてみませんか 東京拘置所のそばで死刑について考える会(そばの会) http://homepage2.nifty.com/sobanokai/soba1301.html より

 

「そばの会」への質問状 4

http://mondai-kaimei2011.blog.so-net.ne.jp/2012-11-26-2

 

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