無視された命をかけた憂国の訴え [情報]
同期の新警察庁長官への期待
元警視監の松橋忠光氏はその著書 「わが罪はつねにわが前にあり―期待される新警察庁長官への手紙―」 で、自分のことを「ドップリと汚濁にひたりきってきた罪人である」「自分がキレイだったとは少しも思っていない」と告白しています。そして、その「罪」を告白することによって長いこと警察内部に公然とまかり通っていた「裏ガネ制度」の排除を訴えました。
松橋氏は「もし私に罪の意識がなかったら、世間並みに職業を続けながら、警察社会の中の矛盾を感じないか目をつぶってすませたかもしれません」とも言っています。
しかし、松橋氏が期待した、同期である次期警察庁長官はその訴えを無視しました。松橋氏は、新警察庁長官が同期のその人物でなかったとしたら告発はしなかっただろうと言っています。それだけに松橋氏はその同期生に期待したのです。著書の中では「貴君に勇断をもって対処していただきたい」と訴えています。
まさに命をかけた憂国の訴えだと思うのですが、それだけにその思いが通じなかった松橋氏にとってはさぞかし無念であっただろうと思います。松橋氏が訴えていた裏金制度が公然化したのは松橋氏の死後6年してからでした。
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